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小林よしのり
2014.11.17 02:39

沖縄知事選「カネで解決ぶぁいやいやい」は無理


沖縄知事選は「辺野古移設反対」を掲げた翁長雄志氏が、

仲井真前知事に10万票も差をつけて勝った。

一番重要なことは沖縄県民の「プライド」の問題だと思う。

3400億円の振興予算が欲しくないのか?基地経済に依存

しなければ生きていけないくせに」と自称保守&ネトウヨは

思っていて、平然と明言する者もいる。

「県民が反対しても、国策だから力づくで粛々と移設を進めよ」

と言っていたりする。

それが本土の者たちの総意だとは思われたくないのだが、

沖縄の人々はヤマトンチュによる「差別」だと感じるだろう。

 

翁長氏だって辺野古の「埋立承認」を撤回していない。

かつては仲井真氏と同志だったのだから、最終的には

辺野古移設を受け入れるかもしれない。

合理的な判断だけで言えば、普天間基地が固定化してしまう

ことは断じて避けなければならない。

普天間の跡地は沖縄の経済を活性化させ、基地に頼らぬ経済

をさらに加速化させる可能性がある。

 

自称保守&ネトウヨが「民主党のせいだ、鳩山のせいだ」と

言い募るのはおかしい。

鳩山元首相が辺野古移設の代替策を探ったが、結局挫折した。

代替策の当てもなく、「少なくとも県外」と首相が明言したのは

最悪だが、秘密裏に探ってみればよかったのだ。

 

鳩山が失敗したからといって、もう代替策がないとも

言いきれない。

沖縄基地が米国と米軍にとって本当にベストなのか、

話し合ってみるのもいいだろう。

自称保守派&ネトウヨはまるで「おぼっちゃまくん」のように

「カネで解決、ぶぁいやいやい」と言うが、彼らは御坊茶魔の

信者なのか?

カネでは沖縄県民のプライドは買えない。

漫画と現実は違うのだ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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